ほぼ全員が予定をクリア

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旅館の差し入れで盛り上がる!

編成は5名のコンパクトに替える

丁度休憩に入ったころに、カルルスの旅館からおにぎりやお茶・おやつの差し入れが届き、大いに盛り上がった。岩井・鈴木・久住・かめやなど、旅館の皆さんが協力して5人で分担して背負ってきてくれたのだ。先日、ジープの救出を手伝った、岩井の若い人が、
「下の展望台の3人の方にも届けて来たので、安心してください」と、連絡してくれた。

旅館のご厚意でみんなも体調が回復し、雪の峠を散策している人もいる。
峠の標高は930メートルで南に太平洋・噴火湾など遠望できる。北東には羊蹄山や西北には洞爺湖など見晴らしのいいところです。

下山の準備を始める人もいるので、久住さんが少し大きい声で招集を掛けた。
「帰りの下りは、さっきのグループを二つにして、編成を少し変えます。5名づつコンパクトにして、スキーに慣れている大人の人は、伴走してください。スタート間隔は、3分くらい空けてゆっくりスタートしてください、担当が無い人は先行して下りのきつい場所と、カーブに分散して待機して見守ってください。
峠下のカーブはかなりきついので、自信のない人はスキーを外して、歩いて行きましょう、切通のカーブを過ぎると、カーブと坂がゆるやかになりますから、あそこまで我慢してください」

(オロフレ峠下の崩落部分)

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久住さんは、来るときに滑りでスキーのレベルを確認して、組み合わせを半分にしたらしい。慣れた男性や学校の先生方も心得ているらしく、チームごとに慣れた人を見つけアドバイスしながら、編成を見直していた。

健太は、子供だから口は出さず帰りの出発前の見回りをした。佐々木先生と目があい、先生は声を出さずに「OK」と言うう風にくちびるを動かした。健太もうなずき、会釈しながら進む。

何人かの女性と自信のない子供たちも、早速スキーを外し始めた。賢明な作戦だと思う。健太が久住さんに近づき、歩きの人たちの出発を相談した。

「あっそうだね、早めに出てもらいましょうか」と、久住さんがベンチの上に立ち

「は~い皆さん、スキーを外した人たちは、準備出来次第出発してくださ~い」と、大きな声で促した、それを聞いた、先生やベテランの人たちも、静かに動き出し歩く人を先行させ、うしろに着いた。

切通の展望台脇に着いた、歩きの人たちもスキーを装着しながら、順々に滑り出した、各グループが通過し始めたので養母たちも準備を始めたらしい。
健太も、5番目のグループにつき、もうすぐ切通の展望台だなと考えて居ると、前の方で「キャー」と、いう悲鳴に続いて!!

「小百合~っ」と養母の悲鳴が

健太は、大きな声で
「皆さんその場で止まって下さ~い、合図するまで、その場で待機してください」と、止まったグループの脇を静に滑り降りる。
各グループのリーダーも一緒に行動し、先に着いた番頭さんが、
「健ちゃ~ん、小百合ちゃんがガレ場に落ちたア~」と、大きな声で教えてくれた。養母と、佐々木さんは今にも降りて行きそうに、身をのり出し
「小百合ちゃ~ん動かないでよ~」と、声をかけている。

健太もスキーを外して覗いて驚いた、ガレ場の端の細いダテカンバに右足がひっかり、体は不安定な落石のような石の上にあった。養父も降りて来たが、顔を真っ青にしながら唇を咬んでいる。
ダテカンバの脇に太めのトドマツが2本生えて、そのお蔭で落石が何個か止まった場所のようだ。上から見てもかなり不安定で、身体をよじったりすれば谷底に落下するのは明らか。ガレ場を直接降りることが、小百合を落石の下敷きか谷底へ押し出すだけだ。

危機一髪の事態だ

祖父の親切に感謝

健太はザックを降ろし始めると、養父が傍に来て肩に手を置いたが、声がない。
今朝がた祖父が
「念のために持って行け」と持たしてくれたザイルを取り出した。
「使わなければ、それに越したことは無いが、安心のためだよ」と、自分が使っているザイルを、貸してくれたのだった。約50メートルあり、祖父が船員のころから使っているので、20年も使っているわけだ。

養父は、悲痛な声で
「健太、お前は体の割に体重が少なく、筋力があるからやってくれるか」と、顔をじっと見つめる。
「はい、直接は降りれないので、左サイドのブッシュに掴まり、回り込めそうなのでやってみます」
「何メートルある」と、ザイルを手に取ってみる
「おじーちゃんは、50メートル有ったと言っていました」と、ザイルを持ち確かめる。
「オランダ船の頃か、丈夫なもんだな」
「もう一本短いのが欲しいのですが~」と、周りを見ると、久住さんが、
「ザイルじゃないけど、8メートルのスリングが~」と、ザックから幅広のロープのようだ。

「丁度いいです」と、借りてザイルをガレ場の反対側のトドマツの幹に、もやいで結ぶ。
「お父さん、僕が下に着いたらほどきますから、ザイルを引き上げてガレ場の方から、何か錘を付けて、下に投げおろしてください」と、健太は既に4~5メートル降りている
「良し分かった」と、養父がほっとした声を出している。養父が健太に問いかけている
「段取りが付いたので、帰れる人は降りて貰うか」と、健太はそれ何処じゃないが冷静に
「それは、久住さんや小野寺さんたちと相談して、進めて下さい」と、降りることに専念している。

「小百合ちゃ~ん、もうすぐ降りてゆくから動かないで、待っててよ」と、声をかける。
「健ちゃ~んだいじょうぶだよ~」と聞える。

養母も
「小百合ちゃん、動かないで健ちゃんを待って居るんだよ」と、励ます。
「は~い」と、返事をするが弱々しい。

健太は、かなり荒らしくブッシュの下りを、滑るようにくだって居る。

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