ヒーロー誕生

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原生林で自動小銃の掃射攻撃

捜索隊をやり過ごす 7人が気配を消す 捜索隊は、そのまま通り過ぎて見えなくなったので。 祖父やアイヌの若者たちは、転落ジープを引き上げた場所から、原生林に入った。ジープ移動の痕跡を消しながら、落下場所まで戻り垂直の立つ岸壁を右側に見ながら、根曲がり竹の原生林を「健太がマイクを移動したような」格好で、オヤジの家に向かう。途中で、根が曲り竹の素性の良いのを30本くらい切りながら、洞窟の入り口に着いた。祖父は、ここでもみんなに念を押し、これから入る場所は他人には知られたくない所なので、口外し無いこと約束、岩の割れ目に体を入れた。屈強な若者が6人も入ってきたので、健太もマイクも声も出ない程驚いた。
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隠密行動で転落ジープを発見・移動・隠匿

信頼出来るアイヌ族の若者 昨夜面接したアイヌ族の若者たちと、予定の集合場所で合流した。祖父も、アイヌ族のコタンで生まれ育っているので、お互いに信頼関係は強いが、今回はさらに深い関係を確認して置きたかった。若者たちは、6名参加しているがいずれも頑強な体で、事故で撤退した鉱山の現場で一緒に働いた仲間で、髭の濃いのは祖父も同じだが無口で機敏に動く。祖父は、道から200メートルくらい離れたちょっと広い場所に、みんなを集めて今日から始まる秘密の仕事について説明した。一つ目、転落したジープを探し、捜索隊の到着前に隠匿する二つ目、ジープを隠した後に、カルルスから移動したように工作 三つ目、怪我をしたマイクさんを、担架で和田先生の診療所に移動
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友情は金では買えぬが誠実な行為は信頼を得る

米軍の副司令官ー優しいまなざし 「こんな静かな環境を、後世に残しておきたいですね」と、お互いに通じるものがあった。祖父は時間が自由なので、T大佐は友人として訪ねてくると何日でも付き会い、主に狩猟だが根曲がり竹のタケノコ採りもつきあった。事故に遭った部隊の責任者が、余程上手に報告したのだろうが、信頼関係は国とか人種とかは関係なく続きT大佐がが本国に帰還するとき、奥さん同伴で温泉に遊びに来てくれた。 日本の僻地の温泉で、親友が出来奥さんにも紹介しなくちゃ心残りになると、二人で1週間の逗留だった。宿泊は旅館だが、外出は祖父が付き添い、オロフレ峠のお花畑や登別温泉など、心置きなく楽しんでくれた。祖父が英語を話せ温厚な性格で、お互いに好感を持てたようだ。
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事故の深刻さと偉大な祖父

マイクの話は信じた! 祖父もマイクが遭遇した経緯を聞いて、肩で息をしたように見えた。マイクも食事は殆ど食べたが顔の赤みがあり、まだ熱があるのだろう。祖父が、マイクに声をかけ患部を点検した。和田先生からもらってきた薬を広げ、先生の説明を思い返しながら打撲の塗り薬や湿布、骨折部分の添え木の緩みを締め直した。化膿止めの薬やや栄養剤も、ぬるま湯をコップに用意して手際がよく、まるでお医者さんの様だ。その理由は、 昨日、用事から帰ってみると、カルルス温泉が異様な雰囲気になって居たらしい。、米軍の兵士が2台のジープで乗り込み、米軍が英語で早口で喚き散らし「怪我をした外人を見かけないか!」と、銃弾を装填した銃を脇構えで探しまわっているのを目にした。
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岩窟の隠れ家へ初の訪問者は重症患者だった

藪の中の医療処置で藪医者だ! 祖父はお医者さんだとは聞いたことが無い 体が自由に動かないので、服を脱ぐのも大変な作業のようだが、ここは手を出さないほうがうまく行くので、祖父も黙って見ながら傷や打撲部分を点検していた。祖父は、医者ではないのだが健太が悪戯して怪我をしても、絶対怒らず手際よく治療してくれるので、父も母も任せっぱなしであった。 普段は殆ど無駄口はしゃべらない祖父がボソッと 「藪の中の医者だから、これがほんとの藪医者だな!」と、冗談を云いながら手早く添え木を造り「左大腿部は骨が折れているようなので添え木で固定し、あとは打撲とその傷もあるが浅いので応急処置で大丈夫でしょう」と、お医者さんのようだ。