真冬のカルルス温泉へドライブ

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マイクがカルルスを正式訪問

根雪前にジープでドライブ

マイクから、来週末カルルスの旅館に予約を入れてくださいと、電話が有った。養父は
「何か、特別に用意するものはありますか?」と、尋ねると
「何もいりません、話だけ聞いてください、2泊したいのですが大丈夫でしょうか?」と、心配そう。
「まだ雪が少ないので、ジープなら問題ないでしょう、登別温泉に着いたら電話して下さい念のため」
「はい分かりました、K軍曹も行きたいと言うのですが、好いですか?」
「マイクさんのお友達は、大歓迎ですよ」と、笑って答える。

「有難うございます、お部屋はタタミの部屋が好きなので、大きめのヒト部屋で好いです」
「その条件なら、沢山ありますから大丈夫です」と、養父は旅館の受付みたいだ。

(コットンフラワー)

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制服のマイクは凛々しい

ケリーも少し緊張気味

その週末の午後、軍の装備を外したジープで、制服に帽子を被らない二人が少し緊張気味に、オロフレ街道から左にカーブして、温泉街に入って来た。バスが通常運行なので、ジープは問題なく走れるようだ。
健太が分校の前で手をあげると、マイクは笑顔で立ち上り慌ててケリーが上着の裾を、引っ張ていた。
「ケンタ~」と、言いながらジープから降りて、右手を差し出し握手をしながらハグをしてくれた。

そこから、健太もジープに乗り桧原の家に向かった。
「ハウ ア ユー ケンジ?」と、ケリーが前を向いたまま話しかけて来た。
健司はさりげなく
「アイム ファイン センキュー」と、返事すると
「ケンジ ナイス カンヴァーセイション」と、マイクが驚いた声を出した。
続けて
「ベンキョウシテ イマスネー」と、片言の様な日本語を話した。健太が
「桧原のお姉さんから、英語の本を借りて始めました」
「頑張ってください」と、言いながら嬉しそうに頷いていた。

皆は、桧原の家の前に家族が、緊張した顔で並んで立っていたが、マイクが
「こんにちは」と、言いながらジープから降りて、頭を下げた。
養父も慌てて
「こんにちは」と、頭をさげながら前に出て右手を出して握手をした。
ケリーも続いて
「こんにちは」と、照れながら挨拶をした。祖父も
「ようこそ、カルルスバードへ」と、おどけた挨拶をして笑い誘った。

マイクの来訪の趣旨

自分の移動と健太の留学

マイクと養父と祖父の話し合いが30分位経過して、健太が呼ばれた。
マイクが、部隊に復帰し指揮をとるまで回復していないので、本国帰還を申請し、審査中だった。当分は中隊付けの将校として、事務関係の中隊長の補佐で勤務し本国に戻るのは、夏頃健太が渡米するのと同じタイミングに調整しているらしい。

今回と同じような事例を探したら、大隊副隊長(先日登別温泉国立病院に来たウエル大佐だという)が韓国の孤児を養子に希望し、手続き中でその情報を貰うことにした様だ。やはり、健太も養子になって渡米した方が、手続きがスムーズに進むらしい。

健太は、暫くは登別中学校に通うのかと考えていたが、小学校の卒業と同時に千歳のキャンプに移動し、部隊内のハイスクールなどで体験入学を予定している様だ。
一番の問題が英語とその会話で、何より重要な教科でという事で、2人の教師に依頼し承諾を得ているようだ。余りに手回しが良すぎると感じたが、いずれもキャンプ内の関係者と、女性のハイスクールの教師で日本に駐留している将校の奥さんらしい。

マイクは、今朝の挨拶から察して健太は向学心が強いので、4か月くらいでスムーズに会話が出来そうだと断言した。4か月から5か月、英語とアメリカの歴史などを学ぶらしい。

ケリーは、皆の話し合いには参加せず庭を散歩していたが、週末で桧原の娘たちが帰って居たので、話しかけ楽しそうに片言の日本語と片言の英語で盛り上がって居た。縁側に並んで腰かけ、質問もあいまいで答える側も頓珍漢で大騒ぎ!

障子とガラス戸を開けて
「昼飯時だから、千尋 岩井旅館に電話して運んでもらえ」と指示した。
「ハイッ分かりました」と、居間に行って電話をしていた。
5分もたたずに、2人の板前と番頭さんが岡持ちと木の箱を持って、料理を運んできた。

豪勢なランチタイム

2人は刺身も寿司も手が出ない

食堂と居間を繋いで食堂にして、桧原の家族と祖父やマイクとケリーたちのランチが始まった。
板前さんは、直ぐ台所を借りてカタコト~カタコトと忙しそうだ。
マイクもケリーも、刺身には箸が出ないようで、祖父が英語で話していた。
マイクが子供のころ、祖父が元気なころ釣り好きで、刺身や燻製を食べたが20年くらいは食べていないので今は怖いと言った。

マイクが、意を決したように、一切れ口に入れモグモグしていたが
「オオッ!デリシャス」と、英語で大声をだしケリーにも、食べろと言うようにジェスチャーで示す。

ケリーも恐る恐る箸を出し、皆の顔を見渡し一切れ摘まんで口に運ぶ~最初はマイクと同じようにモグモグしていたが
「オ~ローフィッシュ」と、飲み込んだ。
「デリシャス~」と、満足そうな顔に戻った。

祖父が、魚を刺身に出来るのは少ないが、条件が有るので全てが美味しいわけではなく、台所を指さしプロが造るのは間違いなく美味しいから大丈夫と念を押した。

マイクは、生の魚は臭いもあるし、怖いと思ってきたと言う。ケリーは、生まれて初めて食べたが、フレッシュで味もいいしファンになったと、喜んだ。

2人は初物の寿司もクリア

思った以上に好評だった

刺身だけでなく、握り寿司も並んでいたので、養父が
「寿司も食べてみなさいよ!」とすすめた。

マイクが、一個目を口に入れて確かめていたが
「ベリーグット~ライスも美味しいし、お魚も美味しいです、ちょっと辛いですが~」と、食べた。

ケリーも真似をして、醤油をつけて何も言わずに2個目を食べた。
「ヴィネガーライス(酢飯) ベリーグット」と、言いながら
「オール デリシャス」と、言いながら
「I’m glad I came with me」と、マイクの顔を見ながら嬉しそうだった。
(一緒について来て良かった)

和気あいあいのランチタイムが終わり、マイクが
「私が転落した、崖を見たいんですが冬でも行けますか?」と聞いた。祖父が
「まだ雪が少ないので、ジープなら近くまで行けますよ、その前に桧原さんの許可が必要ですが」
「何か申請するのですか?」と、マイクが真面目に聞く。
「桧原さんは、この温泉のトップですから、通行止めを一時的に解除して貰うんですよ」

「なーるほど、バリケードがありましたね」
「そうです、あれを退かすのは冬の間は、桧原さんだけの特権ですから~」と、祖父は真面目な顔で話すのを、養父はニヤニヤしながら聞いている。
「健太も、連れて行っていいですかね?」と、祖父が養父に聞いてくれた。
「好いですよ、事故の救助隊の殊勲者ですから~」と、笑って許した。

「じゃ、健太も用意しなさい、マイクさんは靴は大丈夫ですか?」と、養父が健太に促した。
「はい 野戦用のハーフブーツを持ってきましたから」
健太は、祖父に買ってもらった冬用のブーツを出してみた。少し大きいので厚手の靴下を2枚履いて丁度よかった。

ケリーの運転で、真夜中にマイクが担架で運ばれた旧道で止め、破損したジープの隠し場所や「オヤジの家」の方向を眺めた。

「こんなブッシュの中を、這って運んで呉れたのですか?」と、マイクが根曲がり竹がこんがらかって居るブッシュを覗いている。
「あの時は、夢中でしたが今なら出来そうにないです、兎に角安全な場所に運ぶだけで、ヒグマのことも忘れていました」と、健太が話すと
「ジープを担ぎ出すときは、これは無理だと思ったよ」と、ケリーが事故のジープを担いだ事を思い出したようだ。

「マイクさんは、転落して場所から4-50メートルは、這って来たようでしたよ」と、祖父が状況を見分したようだ。
「その辺の記憶がほとんど無いのですが、健太君に頬をペタペタ叩かれたような気がしたのですが、そのあとは、暗い洞窟の中で折れた足を引っ張られたのが記憶に残って居ますが~」
「あの川沿いで、捜索隊が近づいた時、拳銃に手を掛けていましたよ」と、健太が言うと
「その辺は全然覚えが無いが、軍人の本能かな~おそらく自分も危ないが健太君のことが気に掛けてそんな行動をとったのでしょうね」と、神妙な顔ではなす。

「わしが、顔を出したら二人とも腰を抜かしたように、ボウ~としていましね」と、祖父が面白そうに笑っている。

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