深夜の国立病院隠密入院


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マイクは米国の外交官として入院

名前もクリードに

マイクの移動ベットと医師・看護婦は7名も動いているが、一言も話さず整形外科の治療室に飛び込んだ。まさに飛び込むような急ぎ方だ。和田先生も整形外科のスタッフもホッとした面持ちで、
「誰にも会わなくて良かったなあー」と、和田先生が声を出してた。
「とりあえず、この患者さんはアメリカの外交官で、自動車事故で頭部打撲傷記憶喪失と言うことになっている」と、和田先生がマイクを紹介した。
「ここにいることは、しばらく公表できない事情があるので、入院患者や病院スタッフにも、他言しないで治療してください」

(フリージャ)

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 整形外科の主任が
「治療開始します、松浦さんは最初から関わって来たので、続けてください」と、指示しながらパンツ一つになったマイクを、医師や看護婦が取り囲んだ。
打撲部分や骨折の箇所を消毒しながら
「和田先生、この添え木は見事ですねー」と、感心している。
「膝関節をきちんと押さえているので、折れた部分のずれがないようですね」

「谷沢千治さんと言って、昔はオランダの貨客船の船員と聞いたが、船医とは聞いていないな、私も驚いたよ、若い先生方に教えたいな」と、言いながら外した無骨な木の枝の添え木を眺めている。
「裂傷部分は、化膿の心配もないし的確な処置だなー」言いながら、外科の先生が診ている。「やはり、写真と超音波で判断しなくちゃいけないですね」と、和田先生の顔を見た。

「うーん、やっぱりなギブスを巻くには、裏がわも見なくちゃな」と、つぶやき
「マイク、いゃークリードさん、レントゲンで見なくちゃ先に進めないので、明日の午前中はかかります」と、和田先生が主治医のようだ。

「わかりました、K軍曹が帰ってきたら相談して、中隊長に伝えてもらいます」記憶喪失の患者が的確に返事をする。
「微妙な事故なので信憑性を疑われるし、新聞発表まで我慢して、このスタッフと院長と、外科部長以外の質問は、(良く分かりません)で通してください」と、主任医師が指示する。
マイクは、病院の患者用のパジャマを着せられ、最上階の個室に入院した。

不審車の監視続行

白いジープが応援かと思ったら警官

祖父と、K軍曹たち見張り班は、ケーリーたちのグループがバスターミナルから、離れないので、何か作戦が無いか話し合っていたが、運転をしてきた若者が、
「警察に、変な外人がいますと連絡したら、どうでしょうか」と言ったが、祖父がK軍曹に通訳すると、K軍曹も笑い出し、仲間意識が出て来たのか
「ここにも変な外人がいますと、逆に捕まりそう」と、笑い出した。
祖父は逐一通訳するので見張り班の緊張も和らぎ、フレンドリーな雰囲気になる。

温泉街から、白いジープがバスターミナルに近づいてきた。ケーリーグループの、応援車が来たようなので、長期戦だなーと話していると、2台のセダンが慌ててエンジンをかけて、門柱にバンバーを擦りながら逃げるように走り出した。
祖父たちは、変な展開に驚いていたが、車から降りたのは2人の警官で、バス会社の建物の裏に回り、声をかけていた。建物から、バス会社の裏口から当直が顔をだし、
「外人が6~7人で大声で話しているので、覗いて見ると外車と国産車が2台止まり、何かもめごとみたいなので、駐在に電話したんです」

「何か被害は、ありますか?」と、若い警官が職務を忠実に果たしている。
「特にないと思います、あそこから動いていないので、ただ長時間変な車が入りこまれると困るのでー」と、困惑した。

「そうですね、私たちを見て逃げるのは、何か後ろめたい事があるかもね。不気味ですね本署に連絡しておきます、ナンバーは見えましたか?」
「真上から見ているので、見えませんが外車はシボレーみたいで、国産はトヨペットだと思います」
「わかりました、また何か分かったら連絡してください」と、2人の警官もジープに乗って戻って行った。
見張り班の職務もあっけなく終了、病院に向かった。

病院の裏門にまわり、先ほどの警備に門を開けてもらい、裏口から入ると中の警備員が和田先生の言付けで最上階の個室に入院したことが分かった。直ぐ帰るのに、個室に入院するとはなんだろうと、深夜のエレベーターに乗り込んだ。

監視体制を解除

カルルスでリハビリ希望

病室には、和田先生とマイクと話している。和田先生が、レントゲンや超音波など精密検査が必要で、明日の午後までかかる。マイクはカルルスいる方が安心だというし、スタッフはここで継続した方が都合がいいとと言うし。

祖父が、不審車の動向をK軍曹に代わって報告、あの2台の車は1時間くらいで折り返してきたが、バスターミナルに駐車して道路を見張られ、慌ててグランドホテルのモータープールに車をいれて、こっちも動きを見ていた。
「バス会社の通報で、警察の車が出動したら、慌てて逃げて行った」と祖父が報告した。
マイクはK軍曹に
「今日は帰って、この状況を中隊長に報告し、明日の午後に電話連絡する」と、言葉を切り「カルルスに戻る時は、ギブスで固定するのでジープで来て欲しい、ケーリーたちの動向に十分注意して、K軍曹も巻き添えにならないように」と、K軍曹は挙手の敬礼で
「イエスサー」と、短く返事
「何か必要なものは、ありませんか」と、聞いたがマイクは
「今はないが、退院時の制服か戦闘服と略帽を用意してくれ」と、伝える。

祖父とアイヌの若者たちも、車の返却があるので全員帰り、祖父の家に仮寝する事にした。
先生は、宿直室で仮眠に入り、健太はマイクの部屋のサブベットで就寝。
午前3時過ぎ、慌ただしい1日が終わった。

K軍曹が、部隊に戻ると宿舎が妙にざわついている、起きている同僚の下士官に聞くと、ケーリーたちが無断で部隊を離れ、深夜に戻ったので監察に拘束されたらしい。いよいよ、部隊も黙認できずに動いた、K軍曹はほっとして思わず笑みがこぼれる。
下士官は、Kの顔を見ながら、不思議そうにしていたが質問はせず、ベットに潜った。

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