アメリカで正座・瞑想!

健太の留学

気持ちが引き締まる

畳の感触が懐かしい

山口さんと千歳で瞑想をやったが、畳の感触は気持ちよく目をつむっていると、カルルスの道場に座っている気分になった。

横にいたニックが、ケンタの真似をして正座をしたが何度か転がりながらも、必死になってケンタと同じ形にで座ろうと頑張って居る。
気配で分かったが、ケンタは敢えて声を掛けなかったが、ケンタの右側から転がって左手がケンタの右ヒザにのった。さすがのケンタも、無視する訳にゆかないので、目を開けてゆっくりニックの様子を見た。
ニックは、少しは正座をしたらしく、両足を不自然にまげて、苦しそうに顔をゆがめていた

(あじさい)

 

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ニックは辛そう

健太は心地いい

「ニック、無理しなくていいよ、慣れてくると自然にできるようになりますから」と、静かに話すと
「ケンタは、足が痛くならないの」
「しばらく振りなので、少し痛かったが、今はもう大丈夫です」と、静かに立ち上がった。
ニックも立ち上がろうとしたが、足に力が入らないらしく体を思いっきり前に倒れ、危うく顔を畳にあてそうになったので、ケンタがすばやく足を出してニックの体を受け止めた。

その頃は、道場の練習も止まり2人のやり取りを眺めていたが、自分たちも経験してきたことなので、笑い声を出す生徒は居なかった。

前田先生が、
「ヒノハラ君、リチャーズ君の正座は時間がかかりそうだから、ゆっくり進めましょうか」
「はいわかりました、いま足がしびれているようなので、もう少し休んでもらいましょう」
「ニック、僕が柔道の基本練習をやりますから、眺めていてイメージだけ記憶してください」

「ケンタ、分かりました未だ足の感覚が無いんだよ、歩けるようになるんだろうか?」と、心配そうにべそをかいたように、赤い顔をしている。
「そんなのへっちゃらさ~柔道やっていると毎日のように関節が外れたり、打撲のアザに驚いていては、続けられないよ」と、本当のことを伝えた。

前田先生は静かに見ている

健太も気になり、先生を見ると、静かに2人のやり取りを眺めている。
「先生、僕の言っていることに間違いがありますか?」と、念を押してみた。
「まったく理にかなった説明でしたよ、ニックを任して置いても大丈夫のようですね」と、うなずいた。

「これから、受け身をやりますから、足を投げ出していいですから、自分で足首や痛い所をマッサージしながら見て居て下さい」
もう一度、「立礼」と「座禅」の座り方をやって、「受け身」に移った。

(後受け身)から入ったが、両手で畳をを打つので大きな音が道場中に響き、一瞬道場の練習が止まった。5本くらい続けたが、全部同じ音が響き健太にとっては、いつもの稽古のリズムが戻って、少し汗も流れてきた。

横受け身は、少し静かだが最後に足底が畳に着いた瞬間に音がするが、瞬間的に立ち上がって組みの姿勢に入っている。

前受け身も前に倒れるので、両手で全身を」受け止めるので、大きな音が響く。一通りここなすと、身体が少し軽くなったような気がする。道場の稽古は、続いているが健太の受け身練習が、通常の練習でも経験していないので気になってしょうがないようだ。

前田先生がそれに気づいて

「ヒノハラ君、身体がほぐれましたか?」と、聞いて来た。
「しばらく、さぼっていたのできついですね、ひとり稽古を許して頂き有難うございます」と頭を下げて礼を言った。
「それは構わないいのだが、部員たちがケンタ君のウオーミングアップが気になるらしいので、有段者と乱取りを見せてやってくれませんか」

「有段の人ですか?1級くらいの人は居ませんか」と、この辺は日本語で小声で聞いてみた。
「ケンタ君は、有段者と同等ですよ」
「アダム・ランドンと言う、今年の春初段に受かったのがいるので、汗を流してみなさい」といいながら、
「練習を、少し中断しますランドン君、ヒノハラ君と乱取りの相手をしてくれないかな」
「はい、分かりました」と、ケンタより少し大柄の白人の上級生が出てきた。

久しぶりの乱取り

ランドンはムキになっている

ケンタより一回り大きいが、北海道大会では高校生とも対戦しているので、気にならない。
しかしランドンは傲慢そうな顔で突っ立ている。不満なのかな?~と考えたが~
2人は向かい合って、軽く礼をして組み手に入った。ランドンは力任せにぐいぐいと前に出てくる。奥襟が欲しそうだ、奥襟をとられると窮屈なので、ついつい向きになって組み手争いが続いた。そのとき、前田先生が止めた。
「2人とも、もう少しリラックスして、ヒノハラ君、受けてあげなさい」
ケンタは、自分がムキになって居るのが、前田先生には見え見えだったのだ

ケンタが教わる立場を忘れていたようだ、すうーと肩の力を抜いて相手の眼を見るとランドンも気付いてようで、前襟を取りに来たので払わずに、押し込んだが掛けてこないので、両袖から左を離して体を回した。背負い投げの体勢で体を低くすると、ランドンは簡単に頭の上を越えて前方に落ちた。
あまりいい受け身ではなく、腰のあたりを押さえながら立ち上がった。

ケンタが組み手争いせず、前襟をとらせた状態でランドンのの出方を待った。投げたいらしいが、ケンタの自然体を警戒したのか、なかなか掛けてこない。ケンタが押して引き際に腰をひねって、左足を相手の右脇に踏み出し、(大外刈り)を掛けると簡単にかかり、今回も後(受け身)が甘くどこかを打っているようだ。

ランドンは、派手な投げ技で一本取りたいようなので、袖をとらせて様子を見ると、案の定背負い投げを掛けて来たので、逆らわずに受けながら横受け身で瞬間に立ち上がった。

投げたランドンは、投げた余韻を楽しんでいるのか両腕を下げたままなので、両襟をとった瞬間に身体を寄せ腰を落としながら、引き込んで右足で相手の内股を蹴り上げた。
きれいな巴投げが完成したわけだが、ランドンはは何が起きたのか分からないような顔をしながら、膝をつきながら立ち上がった。今度も受け方が悪く、腕を打ったらしい。

「はい そこまで」と前田先生が止めてくれた」
「今の乱取りを見て、何か感想が有ったら言ってください」

隙がなく無駄な動きが無い

「無駄が無いと言うか、隙が無いように見えますが」と、3年生の黒帯の先輩が発言した。「そうだね、ヒノハラ君は小さい時から自分の家の柔道場で、お父さんから教わったようだがかなり厳しい稽古だったと思うよ、練習であっても、勝負が決まるまでは気を抜かず、次の一手に備えるのが武道の常道なので、みなさんも試合でも練習でも終わりと言われるまで、組みての構えを崩さない、それが対戦相手に対しての『礼』なのです」

「今日は、ヒノハラ君のお蔭で少し難しくなったが、基本に忠実な練習を続ければ必ず強くなります。先ほどヒノハラ君が受け身を見せて呉れましたが、最後に全員で受け身を30分位やります」
「明日からは、始めの30分間やります、遅く参加する人は練習に入る前に、道場の端の方で30分くらい受け身をやることにします」と、前田先生が、今後の練習方法も変えたようだ。