健太の手紙

健太の留学

健太の活躍で盛り上がる

札幌の桧原家

健太が、ジュニア ハイスクールで柔道を始めたことや、ニックと話した大陸横断バス旅行のことなどが話題になって居た。みんなが盛り上がっているのに、末っ子の小百合には理解できずに「お兄ちゃんがどうかしたの?」と、話の輪に加わった。「あ~らごめんね、小百合ちゃん健ちゃんがアメリカで中学校に入学し、柔道を始めたらしいの」と、お母さんが、手紙の説明をした。

「な~んだそんなことか、私も一年生になったよ、いつごろ帰ってくるの?」と、もう帰国の事を心配している、小百合である。「友達も出来て、朝晩はラブラドールと言う大型犬と散歩して、街を探検しているようだ、学校には、マイクのお父さんが車で送り迎えしてくれるし、来年の夏休みにはアメリカ大陸をバスで一人旅の計画中らしいよ!」

 


(はす)

 

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「この間千歳から出した手紙は、事前研修が落ち着いたら、カルルスに挨拶に行く予定だったらしいが、顔を出せなくて申し訳ないと書いあったが、ここに書いてあるが、カルルスから千歳に移って4か月近く、週6日位は家庭教師が2人つき、集中的に英語と社会・歴史などをレクチャーされ、授業では現地の子供たちより歴史や社会問題が進んでいたらしいんだ」
「英語の先生は、伊達紋別出身の山口千恵子さと言う方で、この話は千尋たちが札幌で会った時、聞いた話だよな。俺には記憶が無いが、山口さんは札幌女子大で柔道を教えたらしいんだな、その人の英語の教え方が素晴らしく、千歳のアメリカンスクールに体験入学したとき、授業も英語でプレゼンをしたらしいんだな、ネィティブの連中も舌を巻くぐらいの出来だったらしいよ」
「おとうさん、そのプレゼンとネィティブってな~に」と、小百合が不機嫌な顔で聞く。千尋と成美は笑いを堪えながら「小百合ちゃん、プレゼンはね学校などでみんなの前で、自分の考え方を説明することよ、もうひとのネィティブってのは、そこの土地の人とか、今回はアメリカの子供たちのことを、そう言っているようね、お父さんこんなかんじかしら」と、千尋さんが説明。「まさに、その通り健太は、地元の子どもたちに英語で話をして、盛り上がったと言う事らしいよ」

「もう一人が、アメリカでハイスクールの先生だったマーサー夫人で、マーサー夫人の授業は、アメリカのハイスクール(日本の高校クラス)並みの授業をしていたわけで、健太は中学の授業を飛ばして高校生の授業を受け現地の子供たちより先を行っているわけだよ、学校でも柔道場でも不都合なく会話が出来ているし、もちろん授業にも支障を感じないようだよ」

小百合ちゃんは理解できず

まだ信じられない健太の英語力

「それにしても凄いよな、英語とアメリカの歴史まで4か月でマスターするなんて、俺には真似できないよ」と、お父さん「へ~驚いたなあ~、あの健ちゃんが英語で発言するなんて、想像できないよ」と、千尋お姉さんが首をかしげた。「カルルスから飛び出した途端、物凄い加速度で飛んで居る感じだね、健ちゃんはここではあまりしゃべらない子だったから、心配だったんだが大丈夫そうだね」と、養母がホットした顔をした。

「マイクさんのお蔭で、健太は大きく羽ばたくかもしれないな、我々の手元に置けば安心だが、こじんまりした人間になったかもしれないからな」と、お父さんも立ち上がり「さ~風呂に入るか」と、居間から出て行った。「健ちゃんは、いつごろ帰ってくるのかな~」と、小百合は、同じことを繰り返している。

「アメリカで大学まで行けば、日本には帰らないような気がするなあ~」と成美は否定的なことを言い出す。「仕方ないよ、ここでやきもきしても始まらないよ、小百合が高校生の頃に、ひょっこり顔を出すかもしれないが、変わっているだろうな、日本語を忘れて居るかも知れないな」と、千尋姉さん。

「お姉ちゃん、小百合のことも忘れてしまいそうな話ぶりだよ」「そんなことじゃないよ、長く離れて居れば元通りに戻るのは難しいと言っただけよ」と、成美さん。「兎に角、アメリカでしっかり勉強すれば、どこへ行っても生きていけるよ」千尋さんも、ホットしている。

誇りに変わる姉たちの思い

「日本は、これからどうなるか分からないようだから、外に居て様子を見る目を育てれば失敗しないよ」成美さんも、何となく義弟の報告を確認できて一安心といった感じだ。「成美も、高校生らしくなってきたね」と千尋が冷やかす。そこへお母さんが「そろそろお父さんが風呂から出るから、順番に入りなさい」

「は~い分かりました」と3人そろって立ち上がった。「今日は3人で風呂に入ろうか」と、千尋が言うと、「それは助かるは、たまには一人で入りたいからね」「お母さん、私とお風呂に入るのが、そんなに嫌だったの」と、小百合がふくれっ面をした。

「そういう事じゃないの、いつも背中を流してもらって、有難うございます」と、頭を下げる母にみんなは大笑いで、騒いでいると「何か、美味しいお菓子でも出てきたのかな」と、父が顔を出したが、「小百合に叱られて居た所ですよ」と、母が言ったが父はきょとんとしていた。

「小百合も健ちゃんが気になるなら、毎日のように手紙を書いて健ちゃんを励ますことね」「わたし、まだ一年生だもの外国へ手紙なんか送れないよ」と、不満顔だ!「ちゃんと書けばお母さんが封筒を書いてあげますから、頑張って」「お姉ちゃんも手伝うから、明日から頑張ろう」と、成美が助け船を出した