和気アイアイの帰り道

健太の留学

信頼できる友達

心優しいニック

ニックは、帰りのバスに乗っても、小川さん夫妻のことが心配になるらしく「大丈夫かな~ 変な人に声を掛けられたりすると、ヒッカカリそうだな……」「だったら、トロントまで送って行きますか?」と、からかった。「そこまでは無理だが、あまりにも静か人たちで、心配なんだよ~」「今回のツアーで、ナイアガラに来たのが初めての単独行動らしが、観光地の雰囲気や物売りのマナーが分かったので用心すると思うよ」

「そうかな 日本の人たちは静かで頼りなく見えるし、おしゃべりでもないので何か手助けしたくなるんだよなあ~」「頼りなくて済みませんね……」と、健太が頭を下げた。「違うよ!ケンタは別扱いだよ、超が付くほど強いし堂々とスピーチは出来るし、あの小川さんたちが気になるので、引き合いに出したのだよ~」「それは、わかっているよ!言葉が分からなくて話さないだけかもしれないよ」

(あした咲くヒルガオ)

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ニックは家業が嫌い

 

不動産業はキツそうだ

「ケンタ このようなことを表現するのに良い言葉が有ったのだが、加納先生の本にあったんだよ」「ああ 分かった≪奥ゆかしい≫とか、≪控えめ≫という言い方をすることがあるな」
「あ~それだ≪奥ゆかしい≫だよ、自分の自慢話なんかを、人前で話すのは恥なんだよな、ケンタもそうなのかい」「いや~アメリカに来て、タダシお父さんから言われているので、分かって居ることは直ぐ発言するようにしているよ」

「ケンタには、家でもハイスクールの先生が付いているんだもの、羨ましいなあ~」「別に、特別な勉強はしていないよ!ただ自分で分からないときは聞くけど、いつも勉強以外の話で盛り上がるけどね」「うちは、会社から帰る時間が遅いので、お母さんから教わることが多いんだ」「お母さんが教えてくれるなら、同じじゃないか」

「お母さんには悪いんだが、同じ問題でも少し違うんだよな~なんだか女性っぽいと言うかニュアンスが違うように感じるんだ」「それは贅沢な話だよ、教えて頂くだけありがたいと思わなきゃ~」「ごめん ケンタのお母さんは病気だったんだな」

「そうじゃなくて、小学校時代から成績がトップクラスで来たのは、ほとんどがお母さんのホローが有ったからだろう」「そう言えばその通りだが、なんとなくお父さんから教えて貰いたかった願望があるのさ」「ニックのご両親は、温厚で雰囲気は日本人的な感じがしたよ」

「昔、イギリスからの移民でお祖父さんの時代は農業をしていたらしいが、お父さんが小さいころに実家の土地から石油が出て、お父さんは三男なので最初は手伝ったが、資金を貰って今の会社を始めたらしいんだ」

「そうか 会社をやっているのか、この間逢った時何も言わなかったなじゃないか?」
「いや 従業員が20人くらいの小さい会社だし、社長も一生懸命やらないと潰れちゃうといつも遅くまで仕事をしているらしいよ」「ニックは次期社長さんか? 羨ましいなあ」
「僕は嫌いだから、会社に入らないよと言っているんだよ」

「なんで? お家族の為にも早めに意思表示して置いて方が良いと思うが?」「いやあ~僕には合わないよ 不動産会社なんだよ 時々建築の現場にも行くしお客さんからクレームがあると、夜中でも出かけるんだよ」

タダシお父さんはホットする

「そうか 不動産屋さんか全然見当が付かないよ、カルルスにも登別にも無いような気がするが、土地を売ったり、買ったりする会社だろう」「そうなんだ、あまり好きになれないのさ お父さんは実家の土地が、金の成る木になったので決め,対応らしいんだ」

2人の乗ったバスは、4時30分前にロチェスターのターミナルに戻り、無事に2回目のバスツアーが終わった。パーキングの長いベンチに、荷物を置いて腰を降ろそうとしていると、タダシお父さんのセダンが静かに止まって、軽くクラクションを押した。

「ニックの家にも廻るから、後ろに乗りなさい」と、お父さんがドアを開けてくれた。「済みません、今、母に電話しようと考えて居ました、お願いします」と、軽く会釈をしながら小さなバックを先に入れて、乗り込んだ。

「どうだった 2回目のツアーは」と笑いながら、運転席に座った。
「ナイアガラの大きさと言うか、話声が聞こえないほどの轟音が、今も耳鳴りみたいの聞こえるような気がします」「ニックは、何度も行っているだろうから、あまり感動はないか?」
「いや~いつも驚いています、あそこは地球の割れ目なのか、段差なのか大昔 この辺はどうだったのか想像つきません」

「そうだね 5大湖の出来たこと自体が、一大イベント的な地球の活動は不安定だっただね」
「ケンタが、社会の時間にみんなの前で説明してくれたんです、5大湖の生い立ちみたいな話を」「へ~ ケンタはどこで仕入れたの?小学校ではそこまでやって居なかったでしょう?」
「はい 去年の春の特訓でマーサー先生から教わりました」

「なあーるほど、マーサー夫人はハイスクールの教師だったね、ケンタも良く学習したらしいね」「そうです、質問した先生が驚いていました」帰りの車も、和気藹々と話がはずむ一日だった。