シカゴ柔道大会

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アメリカ北部の五大湖沿岸柔道大会

カルルスと札幌に手紙で書いた

シカゴの柔道大会は、11月半ばにシカゴでありました。5大湖沿岸都市の大会で、カナダからも参加するので結構大きい大会だ。当時柔道を体育扱いで道場を用意している学校は少なく、ニューヨーク州のロチェスターにもも出場の声がかかったようです。

ケンタは、ジュニアだったがハイスクールの部員なので補欠で申請していました。先輩の初段の選手が骨折で出場できなくなり、急遽選手として大会に出ました。大会規定に成人と学生の区分で、学生区分では大学・ハイスクール在籍が条件で、ジュニアとシニアの記述はなかった。健太は身長も170cmを超えているので、成人の部に出場しても遜色ない。サタケの両親も応援に来て、観覧席から声を掛けてくれた。

団体戦は、準決勝で3勝2敗で3位になりました。ケンタは負け知らずで、4戦4勝で団体戦から注目されていた。

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個人戦は気が楽なので、いろんな技を試そうと、大きな選手に(大外刈り)や(払い腰)などで軽く投げ技を試しうまくかかった。

決勝まで進んだ。勝ち残って居るのが身長2メートルのジゲームと言う黒人で、相撲取りのような大きな選手だった。前田先生は、ケンタにアドバイスするため近くに来て、日本語で
「ヒノハラ君、相手は全国大会で(絞め技)で、気絶させた危険なやつなんだ、絶対に(寝技)にならぬように離れて後ろに回るくらいの速さが必要だ」

「はいわかりました」試合場に呼び上げられ相手を見て、身長は30Cmくらい体重では40キロくらいの差がありそうだ。相手が大きくても、特別恐怖心は無いが、押しつぶされないように気を付けようと考え、軽く礼をして(組み手)に入った。

奥襟を取ろうと、手を伸ばしてきたのでその袖を下から押し上げ相手の出を抑えたが、ケンジも万歳をしているような格好だ。腕力では負けていないので(両袖)で、押してみたが意外と後ろに下がる。これで作戦が決まった、もう一歩押し込んで相手が出てくるタイミングを待った。押し込んでいた袖を(前襟)に持ち替えながら身体を沈めた、相手は押した瞬間にに前襟を下に引かれ重心が体の前になり、ケンタは背中を丸めるように転がり右足で相手の内股を力いっぱい蹴り上げた。

相手は、空中を飛びながら体を捻ったらしく、受け身が不自然で左腕を下に落ちた、異様な音をさせて動かなくなった。どうやら気絶したらしい。審判が慌てているので、ケンタが相手を抱き起し後に回り右ひざを背中に当てて、両肩を後ろに引いて、様子をみると息を吹き返していた。場内は騒然としていたが、前田先生はほっとした顔でうなずいていた。審判も落ち着いたようで、相手の側に膝をついて顔を覗きこんでいたが、相手も気付きもぞもぞと立ち上がった。ケンタの顔を見ながら自分が(落ちた)ことに、まだ気付かないような顔をしている。

審判が、健太の一本勝ちを宣し両者が礼をして握手をした。ケンタが試合場から降りようとしていると、反対側に居たジゲームが、ケンタの側まで急ぎ足で寄って、「どんな技を使ったの?」聞いて来た、意外と素直な感じだ。「いや~あれは普通の投げ技で、(巴投げ)と言うのです」「あ~自分が掛かるとは~気が付かなかったよ、(巴投げ)は見たことはあるんだが、センキュー」と言って、右手を出して握手をした。場内は、大きな拍手で2人を祝福した。

いつも落ち着いている、サタケのお父さんたちも興奮して一階の試合場の近くまで降りて
「ケンタ君、素晴らしい試合でしたね」と体を抱きしめてくれた。お母さんは、涙を流しながら「なんて強い子なんでしょう」と、両肩の手を置いてしみじみと顔を眺めていた。

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