札幌の姉妹が戻り賑やかな柔道場

ヒーロー誕生

夏休みで札幌の姉妹が道場に

末っ子の小百合ちゃんも参加

札幌の姉妹も夏休みでカルルスに戻り、今日は朝から家族だけの柔道で汗を流した。夏休みで、毎日のように見舞いに行けるのだが、宿題もあるし義理の姉妹たちと、ファミリー稽古にも付き合う日々が続く~
祖父も、時間を持て余して山菜取りが日課になって居る、週に一度は健太と一緒に見舞いに行くのも楽しみのようだ。祖父は、健太を桧原家に養子に出してから気になるらしく、桧原さんの家に居る方が多い~桧原家でも、人手が足りなく何でも器用にこなす祖父の存在は、大助かりだと歓迎されている。

時々、山菜を届けてくれるし、家の周りが片付き、雑草もきれいに採ってくれるので、業者に頼まずに済むので、いつも過分な手当てを出そうとするが、弁当代だけで好いですと、受け取らない。
祖父は、船員時代から給料を貯めていたらしく、終戦時は切換に苦労したことを、養父の桧原さんから聞いたことがある。しかしお金が何処にあるのか、聞いたこともない。そう言えば、祖父が船員になったきっかけや、外国の話は少ししか知らない。いつも
「もう少し、大きくなったらなっ」と、はぐらかされる。

(どうだんつつじ)

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今日の練習は家族だけ

健太は幸せを実感する

マイクの救出から、入院・治療・記者発表など慌ただしい時間もすぎ、丁度夏休み入った。札幌から、桧原家の3姉妹もカルルスに戻り、急ににぎやかになり健太も養父母を一人占め出来なくなった。養父は、娘たちに稽古をつけているので、健太もいつもより長い時間稽古をすることになる。末っ子の小百合は3年生だが、遊び相手が皆稽古しているので
「わたしも、柔道をしたい」と言いだし、仲間入りした。養母は

「まだ体が出来ていないのだから、無理だよ」と反対したが、
「お姉ちゃんたちは、小学2年生から始めたと言ってたよ」と抗議し、養父も
「体を十分慣らしてから、教えるから」と、その役目を健太に任せた。
最初は、2人で道場の隅の方で、ごろごろ転がりながら遊ぶ感じだった。小百合は、健太が養子になる前から、健太のファンで姉たちには

「大きくなったらケンちゃんのお嫁さんになるの」と話していたらしい。
夏休みは毎日のように健太が遊んでくれるので、ご機嫌だった。長女の千尋は、女子高に進み週末には帰ってきたが、稽古する時間は少なく、今日は養父と乱取りしながら汗を流している。
次女の成美は全寮の中学で、月一回も帰れない。小百合の言うように、養父が札幌にいたころは、警察の道場に遊びに行って、2年生くらいから稽古を始めた。今も学校の許可をもらい、市の柔道場で週2回の稽古をしているらしい。

健太は姉妹の稽古で女性を感じた瞬間

危うく一本取られそうな危うい体勢に

「今度は、お姉ちゃんが付き合うよ」と、養父の稽古から逃れてきた。健太が立ち上がり、一息つくと
「健ちゃんお願いします」と、成美が寄って来た。健太も
「お願いします」と、礼をして、道場の真ん中で向かい合った。こうして組み合うのは、2年位無かったなと考えながら、無造作に右襟を取ろうとした途端、いきなり足払いを受け、危うくひっくり返りそうになったが、何とか堪えた。
成美は健太より身長が低いが、柔軟性があり技が決まったと思っても、切換され劣性に回る事が度々ある。健太の腕や肘が成美の胸に触り一瞬気を抜くと、すかさず逆襲がくる。成美の柔道は全然緩みがなく、前に出てくる積極的な柔道に変わっている。15分くらい過ぎ、どちらからともなく、
「有難うございます」と頭をさげて終了。

養父は、
「成美は、前に出るようになって、良くなったな」と、珍しく褒めた。
「健太は油断していたが、段々本気になったな」
「相手が誰であろうと、気を抜いちゃ危ないよ」と、養父が注意。小百合がそれを聞いて
「わたしにも気を抜かないで、真剣に教えてよ」と、くぎを刺して、みんなで大笑い。
養母が、
「みんな楽しそうだね、一休みしなさい」と、麦茶とおせんべいを持って、顔を出した。

千歳の部隊本部から幹部が来院

事故の書類に不備補充だった

千歳の本部に、東京から問い合わせがあり、「演習事故報告」で民間者に影響が及んでいる 部分の詳細を添付するよう指示が来た。
部隊本部のリチャード大佐は直ぐ動き、ジェイームス大尉に登別に行くことを告げた。大尉も院長に電話し面会を申し入れ、午後2時ごろに向かうことを伝えた。
1時30分過ぎ病院の正門に、モスグリーンの大型セダンが止まり、助手席から若い女性兵士が降りてきた。
「院長とお約束していますが、軍の幹部を案内してきました、お取次ぎをお願いします」と、日本語で挨拶してきた。警備室も予め指示を受けていたので、若い警備員を案内に付けて、業務用のエレベーター前で総務の主任にタッチ。

院長室には、マイクも呼ばれて待機していた。ウエル・リチャード大佐が、
「アメリカ陸軍のリチャードです、急な申し入れを受けて頂き、有難う御座います」と、軽く会釈し
「同じく、ジェームスです」
「同じく、カークです」
「同じく、シルビアと言います」と、通訳の女性が最後に自己紹介した。全員が握手をしているが、院長がもう一度

「院長の柏木です」と挨拶、マイクは
「こんな形で皆さんに会うのは、面目が無いのですが、生還してここの病院でお世話になっています」

院長室には、整形外科部長と総務部長も、同席していた。総務部長が、
「詳細な打合せになりそうなので、隣の会議室を用意しました」と案内した。全員動きが早くすっと移動し
「当方のミスで、みなさんを驚かしてしまいましたが、オロフレの演習時の事故が、事件扱いではないか?との指摘が有ったので、詳細をお聞きすべきと考えました」と、ウエル少佐が切り出した。
「マイク、これは千治さんや健太君の証言も必要になるのかな」と、院長がマイクに聞いた。

「私も、直後から意識が無かったので、捜索や救助の詳細は、お2人に聞くことが一番ですが・・・」
「あっそうだ、今日、病院に来ることになって居るのですが」と、マイクが思い出した。
「どうして、あの2人が来るのですか?」と、院長が念を押した。
「いや、お2人だけでなく5人位は来るかもしれません、私の、プライベートなお願いをしていたのですが、3時前には来るかもしれません」